2006年12月13日

注目の大人も受けるべき授業を受講〜杉並区立和田中学校『よのなか科』に参加!〜

杉並区立和田中学校『よのなか課』の授業に本日に参加した。

「よのなか科」概要
◎授業時間
道徳×1+総合学習×1=2コマで構成
◎対象
中学校3年生
◎目的
学校で教えられる知識と、実際の世の中との掛け橋になる授業で、人生のあらゆる局面で遭遇する諸問題に対して知識をどのように使えばいいかを習得する事を目的としている。
◎カリキュラム内容
経済の本質を学ぶ×5回
ハンバーガー店の店長になってみよう・円高・円安(為替)と世界経済など
政治の本質を学ぶ×8回
シムシティで市長の仕事を体感する・大きな政府、小さな政府など
社会の諸問題を考える×15回
自殺問題から生きることと死ぬことを考える・宗教について考えるなど

受講して、学生の頃から漠然と思っていた現実の社会と学校の授業との乖離を埋めてくれるものであり、必修化すべき内容であると同時に新しい学校のあり方の指針になる授業だと感じた。

そう感じた理由は下記
・上記に示したとおり「よのなか科」では実際の社会での諸問題、経済活動・政治をテーマにしているので、他の授業で習得する情報処理能力をどのように使って対処すればよいのかを学べるから
・地域の人だけでなく大人が授業に参画する事を前提にして組み立てられている事で、双方がそれぞれの考え方を理解し、大人と子どものコミュニケーションが深まり、教育の現場で起こっている問題に対しての対応を、学校だけに押し付けるのではなく社会全体で対応していく素地になるから

この授業は、現在問題になっている学校でのいじめや生徒の自殺についての一つの解決策になるだけでなく、学校で何をおしえるべきなのかを改めて問いただす画期的な授業である。

扱っているテーマが宗教や政治やお金もうけの話、つまりは現実の社会で起こっている事であり、これらは今まで教育の現場ではある意味タブー視されていたものばかりである。

なぜ教えてこなかったのか?を考えるよりは、教えてこなかったから“どうなったかを“を考えるとよりこの授業の重要性が認識できる。

自殺者が年間3万人、いじめの問題、国の長期債務残高、破綻する自治体が出てくる、税金のむだ遣いをするだけでなく裏金作りにいそしむ行政のモラル欠如など、社会にあふれる諸問題に対して有効な対策を打てていない現状は、実際の社会で起こっている問題を授業のテーマとして取り扱ってこなかったらではないか。

よのなか科の授業は、社会に真正面から対峙しておりこれを中学生から体験できる意義は大きいだろう。我々大人がうけても価値があるどころか、受けるべき授業だと言っても過言ではないだろう。

今回受講した授業は『宗教について考える』という本質的かつ難しいテーマであったが、大人よりも生徒の方が立派な意見を述べていたぐらいである。

授業を受講したあと校長である藤原氏から、国民が政治に関心がないのは、税金の入り口と出口の議論をしていないからだと仰っていた。

我々は、“政治とは税に始まり税に終わる”にも係わらず、市民が税について無知であるがゆえ、政治に関心がないことを問題視し、市民が税金の使い方を知り・考え・決める社会の実現を目指して活動しているのと、着眼点が同じだ。

我々はこの考え方は、正しいと確信して行動しているが、教育現場で改革を断行し結果を残している藤原氏が考えている問題意識と重なり合った事で、やはり方向性は正しいという事を再認識できた。

授業の内容も大変素晴らしく有意義であった事はもちろんであるが、ついでに我々の活動の方向性の正しさを認識できたのはまさに収穫。

確かに我々の目指すゴールへの道のりは険しいが、同じ認識をもって活動し教育現場で結果を残している人がいるのだから、地道に普及活動を行えば必ずや実現できるだろう。
posted by 税金知郎 at 23:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年12月12日

日本は高等教育の家計負担割合が一番高い!

以前の記事でも日本は高等教育の公的負担割合が低い事に言及したが、さらに詳細なデータ分析を行ったので報告

◎高等教育の生徒一人当りの家計負担額上位5ヶ国
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出所:OECD図で見る学校教育2006を基に作成(データは2003年)

◎高等教育の生徒一人当りの家計負担額下位5ヶ国
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出所:OECD図で見る学校教育2006を基に作成(データは2003年)

日本は家計負担額が2番目に高い事がわかる。特にアメリカ・日本は3位以下を大きく引き離しての金額である。
日本・アメリカは高等教育を受けるには家計負担をしいらられる事がわかる。

ただしアメリカの場合は、家計負担以外の民間負担つまり高額所得者などが私費を叩いて作った財団などが負担している額も569,912円と他を大きく引き離して高い事がわかる。
金持ちが相応の社会貢献をしているのは、キリスト教の国ならではか。
(日本は寄附税制の問題もあるので、金持ちが寄附しないという事もあるかもしれないが)


また高等教育の負担割合は以下のようになる。

◎高等教育の家計負担割合上位5ヶ国
koutoukakeifutan0301.gif
出所:OECD図で見る学校教育2006を基に作成(データは2003年)

◎高等教育の家計負担割合下位5ヶ国
koutoukakeifutan0302.gif
出所:OECD図で見る学校教育2006を基に作成(データは2003年)

日本の家計負担割合が最も高く、2番目の韓国と共に他を大きく引き離している。アメリカは家計負担の金額負担は最も高かったが、割合では4番目となっている。

日本の場合はお金持ちであれ貧乏人であれ、高等教育を受ける場合、同じ金額負担を負わなければならないのが特徴だ。

これでは少子化は益々進むし、格差も固定化される事は自明である。

2006年現在の大学生の人数は、2,859,207人(私立大含む)である。
また国立大学の学費は535,800円/年

わかり易くすると300万人に年60万円を配布するには、1兆8,000億円

大学生全員に配布する事は可能な額だといえるだろう、これほど少子化と格差の固定化を解決させる特効薬はないだろう。

それにしてもなぜ日本は国際人権規約13条2-cの「高等教育の漸進的無償化」への対応を保留しているのだろうか?

国連から再三再四、保留を撤回するよう厳しい勧告をうけているにもかかわらずにだ。

全くもって納得いかない政策と言わざるをえない。

残念ながら日本は人権後進国のようだ。
posted by 税金知郎 at 23:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月14日

高校以上の教育費の公費負担割合が著しく低い日本の教育行政

過日の記事で日本の教育費の公費負担割合が最低水準であることを明らかにしたが、今回はさらに段階別に公私負担の割合を比較したので報告する。

◎小中学校教育費公私費負担割合
ratioshouchuedu2003.gif
出所:「OECD図で見る教育2006」を基に作成

◎高等学校以上教育費公私費負担割合
ratiohighedu2003.gif
出所:「OECD図で見る教育2006」を基に作成

日本の教育行政の特徴は、義務教育である小中学校教育については、公費負担の割合は高いが、高校以上になると著しく公費負担の割合が低くなる事である。

先日の記事でも示したが、国際人権規約13条2-cの「高等教育の漸進的無償化」への対応を保留している日本の政治姿勢が現れている事を端的に示した結果と言えるであろう。

小中学校の生徒一人当りの教育費と高校以上の生徒一人当りの教育費どちらが高いかは明らかであろう。

当然高校以上のほうが高い。

比較データは下記

◎日本の生徒一人当りの教育費
小中学校一人当りの年間教育費: 793,193円
高校以上一人当りの年間教育費:1,339,687円


◎OECD平均
小中学校一人当りの年間教育費: 727,809円
高校以上一人当りの年間教育費:1,304,676円


上記教育費は公費負担・私費負担の合算である。

高校以上の公費負担割合が低い日本は、当然ながら教育費の家計負担額が重いので、教育機会の格差が生まれやすいのは当然の帰結といって良い。

格差問題の背景には、教育行政のあり方、ひいては税金の使い方のあり方がある事が図らずもこのデータから明らかになったといって良いのではないだろうか。
posted by 税金知郎 at 10:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月12日

教育費に占める施設整備費の割合は先進国最高水準〜学校教育費の目的別支出の国際比較〜

過日の記事で日本が教育にかける公的支出の水準は極めて低い事を報告した。
今回は、学校教育費の目的別支出構成の国際比較をまとめたので報告する。

◎小中学校教育費の目的別支出
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出所:OECD図でみる教育2006を基に作成データは2003年

◎高校・大学教育費の目的別支出
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出所:OECD図でみる教育2006を基に作成データは2003年

消費的支出:人件費(教職員給与,年金等)のほか,教材費,校舎の維持費,施設の賃貸料及び給食・保健・通学などの補助的サービス経費が含まれる
資本的支出:1年以上の耐用年数をもつ施設・校舎の建築,大規模修理及び大型設備の購入のため支出された額

やはりというか、教育費の支出でも施設整備に占める割合が、G7の中では最も高い水準であり、OECD加盟国の中でも極めて高い水準である。

教育に対する公的支出は少ない、しかも支払われて教育費の使途のうち施設整備に使う費用が先進国の中では最も高い水準にある。

支出の内容にも問題があることが図らずも明らかになった。

このように教育に対して税金をかけていない事は、国際人権規約13条2-c「高等教育は、すべての適当な方法により、特に、無償教育の漸進的な導入により、能力に応じ、すべての者に対して均等に機会が与えられるものとすること」を保留している状況にも現れている。

国際人権規約に批准・締結している146ヶ国のうち上記を保留しているのは日本とルワンダとマダガスカルだけである。

いかに日本政府が教育を軽視しているかがわかる。

昨今の教育に関する問題の現況も”なるべくしておきている”といえるであろう。

借金は増やす、教育には金はかけない、でも高速道路や空港は作り続ける。
これが現与党や行政機関の税金の使い方である
posted by 税金知郎 at 17:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月08日

教育に税金を使はない日本の現状〜公的負担は先進国で最低水準〜

昨日はいじめの問題にふれたが本日は学校教育費の公私負担について調査したので、報告。

2002年学校教育費の公私負担区分の国際比較
education200201.gif
OECD『図でみる教育2005年版』を基に作成

OECD加盟28ヶ国中25位と最低水準の公費負担しかされていない事が造かる。

またGDPに対する学校教育費の比率はOECD加盟28ヶ国中22位GDPに対する公的負担の比率27位となっている。

2002年GDPに占める学校教育費の割合国際比較
education200202.gif
OECD『図でみる教育2005年版』を基に作成

以上のデータより教育費の公的負担の水準は最低レベルであることがわかる。

政府は教育は大切だとではいっているが、今までは教育を軽視してきた事がこのデータをみても明らかであろう。

単純に経費をかければ良いわけではないが、現在の学校教育公的負担の水準の低さを鑑みれば、教育の現場での問題多発はやむをえないし、教育機会の平等も崩れているのも当然の成り行きといえるであろう。

教育を疎かにすれば、必ず国が荒廃するのは自明である。
抜本的に予算編成を見直し、教育の公的負担水準を上げると共に教育の質的向上に努める必要があるといえる。
posted by 税金知郎 at 21:49| Comment(0) | TrackBack(1) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月07日

いじめの実態調査を公表〜いじめに対する罪の意識は薄い〜

いじめをなくそうと呼びかけているNPO法人ジェントルハートプロジェクトがいじめに関するアンケート調査の報告を行なっている。

アンケート対象
全国の小学校8校、中学校23校、高校5校の児童生徒約13,000人

いじめる方が悪いと思う
・小学校・・・はい6割
・中学校・・・はい4割
・高校・・・ はい4割


いじめられても仕方のない子はいるか
・小学校・・・いない5割強
・中学校・・・いない4割以下
・高校・・・ いない4割以下


高学年にあがるほど、いじめに対する罪悪感が薄れている事に問題の根深さがある。
このまま善悪の区別がつかずに大人になってしまったら・・・。

教育の順番が逆になっている事を表しているデータだといえるだろう。

要は学力を身につける前に、善悪の区別を理解させる教育になっていないという事であろう。

その原因は学校だけにあるわけがなく家庭や地域社会、日本全体のモラルの欠如を反映していると言わざるをえない。

社会には絶対守らなければならないルールというものがある事に異論を挟む者はいないであろう。

確かに社会のルールを理解するには基礎的な学力が必要なのは言うまでもないが、習熟レベルに合わせて取り組んでいけば良いだけである。

まずは社会のルールを理解させる事に注力する教育であるべきである。
ラベル:いじめ
posted by 税金知郎 at 13:57| Comment(0) | TrackBack(1) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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